導入事例

一般社団法人 北海道建築士事務所協会 様

一般社団法人 北海道建築士事務所協会 様

『PCAクラウド』で道内20カ所の本部・支部をネットワーク化。連結決算・消費税集計の迅速化も実現。

広大な北海道内に本部を含め20カ所の拠点を持つ一般社団法人 北海道建築士事務所協会。数百キロも離れた各支部の会計処理をスムーズに行うため導入されたのが『PCAクラウド』による『PCA公益法人会計V.10』だ。平成20年の公益法人会計基準変更については、前もって慎重に準備を進めていた同協会だが、新たに導入したクラウドの利便性は想像以上に大きかったと語る。クラウドがもたらした業務の効率化や安心感、そして『PCA公益法人会計V.10』ならではの業務の便利さなどを伺った。

導入の狙いと効果

導入の狙い
  • 各支部が単独で会計処理を行っており、連結決算時の処理に時間がかかる。
  • 独自サーバーによるネットワーク化はコストがかかる。
  • 会計に詳しくない人が会計処理を行うこともあり、ミスなども起こりやすい。
  • 消費税集計に時間がかかる。
導入の効果
  • 『PCAクラウド』によって計20カ所の本支部をネットワーク化。連結決算時の処理を効率化。
  • 『PCAクラウド』は初期費用がほとんどかからない。
  • 本部と支部がリアルタイムで情報共有できるため、ミスの発見・修正も速い。支部の入力を本部で行うことも可能。
  • 『PCA公益法人会計V.10』の消費税集計では課税・非課税の確認が自動的にでき、事業ごとや単独あるいは合算での集計も取りやすい。

導入システム

  • PCA公益法人会計V.10 for SaaS (同時20CAL)

※ 2012年10月に、『PCA for SaaS』から『PCAクラウド』へ名称を変更いたしました。

導入企業とプロフィール

一般社団法人 北海道建築士事務所協会

所在地

【本部/札幌支部】:〒060-0042 札幌市中央区大通西5丁目11 大五ビル6階

【全道19支部】:札幌、函館、桧山、後志、小樽、空知、旭川、名寄、留萌、宗谷、網走、北見、紋別、室蘭、苫小牧、日高、十勝、釧路、根室

職員数本部6名/19支部42名
設立年月日昭和27年
URLhttp://www.do-kjk.or.jp/
法定団体の役割】

一般社団法人北海道建築士事務所協会は平成21年1月5日に建築士法第27条の2に規定する法人として法定化され、法定団体として建築士事務所の業務の適正な運営と建築士事務所に設計等を委託する建築主の利益の保護を図ることを目的とした役割、責任を担っております。

【一般社団法人 北海道建築士事務所協会の活動】

○建築士事務所の管理建築士講習の実施

○建築士事務所の所属建築士定期講習の実施

○住宅金融支援機構「適合証明技術者業務講習」の実施

○各種講習会・セミナー・見学会の実施 ○耐震診断等評価業務

○建築相談調査会業務 ○12条定期報告の受付業務

○会員への情報提供 ○会誌の発行

○北の住まい住宅設計コンペの実施 ○行政機関との協議

○会員親睦行事の実施 ○仕様書類の販売 ○協会へのお誘い

導入の運用と課題

各支部による単独の会計処理

昭和27年に設立された一般社団法人 北海道建築士事務所協会では、設立時から平成12年まで手書きによる会計を行ってきた。平成12年に『PCA公益法人会計EX-V』を導入。各支部を含めたすべての拠点で『PCA公益法人会計EX-V』を使用し、毎日の収支計算や伝票入力などの会計業務を行ってきたが、連結決算に関しては手計算のままだった。

「以前は各支部に『PCA公益法人会計EX-V』を導入し、それぞれの拠点がスタンドアロンで会計処理を行い、連結だけは本部でまとめて処理していました。しかしこの連結作業が課題で、各支部から決算書が送られてくるのですが、それをExcel®データにし科目ごとに集計を出すため手間と時間がかかっていました。また、北海道内の主な市に19ヶ所の支部を抱えており、専用の事務局がある支部、自社建築士事務所と支部の事務局と兼務している支部があり、会計処理の方法等が充分理解されていない等、連結決算作成時には若干の問題がありました」(総務課長 宇賀谷 潔氏)

そこでPCAの担当者に相談したところ、各支部をネットワークで繋いで会計処理を行う方法を提案されたという。ただし独自でサーバーを設置した場合は維持費がかかる。5年程度使用すると買い替えも検討しなければならず、管理者も必要になってくる。そこで『PCAクラウド』を紹介され、その便利さに興味を持ったそうだ。折しも平成20年の公益法人会計基準の変更もあり、新会計基準への対応もかねて平成23年1月に『PCA公益法人会計V.10』を導入。『PCAクラウド』によって本部と全支部を繋いだ。

一般社団法人 北海道建築士事務所協会 本部事務局 総務課長 宇賀谷 潔 氏
一般社団法人
北海道建築士事務所協会
本部事務局 総務課長
宇賀谷 潔 氏
本部事務局/札幌支部にて
本部事務局/札幌支部にて

導入後の効果

数百キロ離れた支部をクラウドで繋ぐ

『PCAクラウド』の導入によって、大きな負担となっていた連結作業は大幅に効率化できた。「まず手書きの作業がなくなった点はとても意味があります。連結業務にかける時間がかなり短縮し、科目についても本部・全支部ともすべて同じ設定になっているため間違えようがありません」

クラウド利用のメリットは他にもあるという。「情報を共有できるため、支部の入力内容に不明点があれば、本部から支部に確認の連絡をすぐに入れることができます。この支部は仕訳をまだやっていないなどのチェックや各支部の残高も、数百キロ離れた札幌の本部から確認できます。支部で行う入力を本部でもできるので、経理に詳しくない人が入力する場合などは本部のスタッフが助けることも可能です。これらは以前ならできなかったことで、クラウドを導入したからこそ可能な業務です」

消費税集計の迅速化

『PCA公益法人会計V.10』のソフトについても概ね好評だ。使いやすい点として、今までできなかった集計作業が可能になった点が挙げられる。

「様々な集計を取ることができます。1カ所の支部ごとの集計は以前も可能でしたが、今は事業ごとに各支部の集計を取ることができます。また本部と支部全体を合わせた上で、かつ事業ごとに集計を取ることもできます。今まではこのようにパターンを変えて臨機応変に集計を出すこと自体ができなかったわけですから、この点は非常に便利です」

なお消費税についても大変計算しやすいそうだ。「消費税集計表はとても便利で、使える機能の一つだと思います。消費税は非課税の場合があり、誤って非課税のものを課税対象として計算してしまう場合があります。以前はこれらを手作業で確認するしかなかったのですが、今は自動的に確認できます。消費税集計が迅速化できたことも、今回のシステム導入の大きなメリットですね」

支部から寄せられる質問として、按分の仕方を問われることが多いそうだ。『PCA公益法人会計V.10』では按分率をあらかじめ登録しておくことができ、そのため配賦入力もしやすい。

安定した『PCAクラウド』で、スピーディー&少人数の処理も可能

『PCAクラウド』によって、同協会では本部を含め20カ所の拠点から同時接続・同時入力が可能になった。約2年間クラウドを利用してきて、スピードなどに一切不満はなく、ストレスフリーに利用できていると語る。

「回線状況に関しては問題ありません。処理スピードも速いですし、システムがダウンしたこともありません。非常に安定した環境の中で利用しています。実はクラウドの導入を検討したときに、道内の支部の一部がまだADSL回線でした。そこで販売店さんが頑張ってくださって、全支部が光回線の状態でクラウドを導入することができました。先ほども申しましたが、単独で会計処理を行っていた時は各財務諸表の集計に相当時間を費やしていましたが、クラウドによって瞬時に、かつ正確に出力できるのは助かります」

このようにクラウドによる会計業務の効率化によって、同協会では会計業務に携わる本部スタッフは1名だ。

「アクセスの権限は細かく設定しており、セキュリティの点でも不安はなく、1名のスタッフで十分対応できています。スピーディーかつ少人数で処理ができるのも、クラウドの利点だと考えています」

【あなたの街の協会】
【あなたの街の協会】
一般社団法人北海道建築士事務所協会は協会本部と全道19の支部で構成されています。
【建築相談・調査業務】
皆様の快適な暮らしを支援するため、建築の相談・調査を行っています。
一般社団法人 北海道建築士事務所協会 HP
一般社団法人 北海道建築士事務所協会 HP
構築システム概要

今後の課題と展望

業務が増えても対応できる環境を確立

同協会では会計基準変更については、変更となる1年前から慎重に準備を進めてきたそうだ。そのため特に混乱もなく、スムーズに新会計基準に移行できたという。

「新会計基準への移行については、前もって時間をかけて準備しており、特に問題はありませんでした。そのため今回の新システム導入では、PCAの公益法人会計ソフトの新会計基準への対応力はもちろんですが、それ以上に各支部をネットワーク化したことの便利さの方がやはり大きなメリットだと感じています。総会での議案書は『PCA公益法人会計V.10』の帳票をそのまま使うこともあります。わざわざExcel®で出し直さなくても、PCAの帳票類は見やすいのでそのまま利用できます」

同協会では、従来の業務に加えて建築士事務所の指定登録機関としての業務や、建築物の耐震診断判定業務等、業務量が拡大している現状であるが『PCAクラウド』そして『PCA公益法人会計V.10』の導入により環境は整い、問題なく対応ができている。

様々な導入事例をまとめたガイドブックをはじめ
各製品の資料も是非ご覧ください。