導入事例

特定非営利活動法人 チャイルド・ファンド・ジャパン 様

特定非営利活動法人 チャイルド・ファンド・ジャパン 様

『PCAクラウド 公益法人会計』×Garoonで申請・承認・仕訳が“ひとつの流れ”に

寄付金や助成金を原資とする非営利組織にとって、「お金の使い道を正しく示すこと」は、活動の根幹ともいえる。しかし、複数の資金源と事業区分が複雑に絡み合うなかで、従来のNPO会計では管理や内部統制に限界があった。チャイルド・ファンド・ジャパンもまさにその壁に直面した一団体だ。公益法人化を見据え、会計処理の高度化と統制強化が急務となるなか、同団体は『PCAクラウド 公益法人会計』とGaroonの連携によって、その課題を一つずつ解消。煩雑だった経理業務を効率化し、組織としての説明責任をより強固なものにしている。

導入の狙いと効果

導入の狙い
  • 紙とExcel®に依存した属人的な処理を見直し、申請から仕訳までを統合して効率化したかった。
  • 多様な資金管理の精度を高め、指定正味財産を含めた整合性を確保したかった。
  • 在宅勤務に対応し、場所にとらわれず業務を進められる環境を整えたかった。
導入の効果
  • 『PCAクラウド 公益法人会計』とGaroonの連携で、申請・承認・仕訳が一体化。二重入力がなくなり、処理が迅速かつ正確になった。承認状況の可視化でフローの停滞も解消。
  • 申請データと会計処理のリンクにより、突合作業が不要に。『PCAクラウド 公益法人会計』によって資金管理の精度が向上し、複雑な指定正味財産の管理にも対応しやくなった。
  • クラウド化により自宅から安全にアクセスでき、複数担当者での共有も容易に。リモート環境でも統制を維持できる体制が整った。

導入システム

  • PCAクラウド 公益法人会計
  • Garoon(ガルーン:サイボウズ株式会社)

導入企業とプロフィール

特定非営利活動法人 チャイルド・ファンド・ジャパン様

住所 東京都杉並区善福寺2-17-5
設立 2005年3月
業種 非営利団体
URL https://www.childfund.or.jp/
ビジョン すべての子どもに開かれた未来を約束する国際社会の形成

導入前の運用と課題

属人的な運用・複雑な資金構成・紙の申請──従来のNPO会計からの脱却

1975年の設立以来、チャイルド・ファンド・ジャパンは、フィリピンやネパールなどの子どもたちの教育支援を中心に、長年にわたって国際協力活動を続けてきた。海外の支援現場と日本の支援者をつなぐその活動は、寄付金や助成金といった多様な資金に支えられている。国内だけでなく海外拠点を含めた事業運営の中で、資金管理は年々複雑さを増していた。

「以前は、NPO法人向けに設計された会計ソフトを使っていましたが、事業区分や資金の使途を細かく管理するには限界がありました。旧会計システムでは、勘定科目や事業区分の管理が担当者ごとに異なり、入力作業が煩雑で属人的になっていたんです」(事務局長 武田勝彦氏)

「一つひとつの仕訳に細かい情報を盛り込む必要があり、入力作業はもちろん、確認にもかなりの時間を取られていました。入力項目が多いので、チェック作業に時間がかかる状態でした」(総務課長 兵頭美和子氏)

さらに、公益法人化を見据えるなかで、より厳格な会計処理と説明責任の強化が求められるようになった。資金の使い道を明確に示すことは、非営利組織にとって活動の信頼性そのものを支える要素になる。申請や承認の多くを紙で回していた従来のやり方では、業務効率が悪く、統制面でも課題があり、体制の見直しは避けられない状況だった。

「これまで申請や承認はすべて紙で回していました。業務が煩雑になるうえに、承認フローと会計処理が別々に存在していたので、統制の面でも改善が必要だと感じていました。公益法人化を本格的に進めるためにも、資金の流れと会計処理を一体化させたいと考えていました」(武田氏)

もう一つの転機となったのが、コロナ禍だった。在宅勤務の拡大によって「紙とスタンドアロン環境」という従来の運用では立ち行かなくなり、クラウドへの移行が現実的な課題として浮上した。

こうして同団体は、従来のNPO会計では対応しきれなかった課題を解消し、公益法人を目指すためにも信頼性を高められるシステムを検討することになった。

特定非営利活動法人 チャイルド・ファンド・ジャパン様
事務局長
武田勝彦氏
特定非営利活動法人 チャイルド・ファンド・ジャパン様 HP
https://www.childfund.or.jp/

選定のポイント

公益法人会計に必要な機能を統合──PCA×Garoonによる新しい会計フロー

システム選定において同団体がまず着目したのは、公益法人会計に必要な機能が十分に備わっているツールを選ぶことだった。そこで選ばれたのが、会計区分・事業区分・内部取引仕訳・収支相償対応など公益法人向けの会計機能に強みを持つ『PCA公益法人会計』だった。もともと事務局長の武田氏が以前PCAソフトを使用していた経験があり、「安心して運用できる」という点が決め手だったという。

さらに、『PCAクラウド 公益法人会計』の導入でクラウド環境に移行。「どこからでもアクセスできる環境」を整えることで、紙に依存した業務フローを見直し、会計処理をより柔軟に行える基盤を確立した。段階的に移行を進めたことで、現場の負担を最小限に抑えながら運用を安定化できた点も大きい。

加えて、申請・承認業務の効率化を目指し、グループウェア『Garoon』(サイボウズ株式会社)との連携を実装。日々の経費申請や旅費精算など、これまで紙で処理していたフローをGaroon上で完結させ、承認後のデータを『PCAクラウド 公益法人会計』に反映させることで、二重入力の削減と内部統制の強化を同時に実現している。

お仕事の様子
会社外観

導入のメリット

申請・承認・仕訳をスムーズに一元化──Garoon連携で経理が変わる

Garoonとの連携によって、申請・承認と会計処理がシームレスにつながったことは、同団体にとって大きな転換点となった。これまでは経費申請や旅費精算などは紙の稟議書(伺い書)で回覧しており、経理担当者がそれを受け取ってから再度、会計ソフトに手入力するという二重作業が常態化していた。

現在はこのフローをGaroonに移行し、承認データを自動的に『PCAクラウド 公益法人会計』に反映する仕組みを構築したことで、一連の業務プロセスが一体化。入力の手間が大幅に削減されただけでなく、ヒューマンエラーの発生リスクも抑制された。

「Garoonのワークフローで申請された内容を、そのまま『PCAクラウド 公益法人会計』に反映できるようになったことで、経理の作業は本当に楽になりました。入力しなくても済む分、人的ミスの心配も減りますし、承認が終われば自動的に仕訳に反映される安心感があります」(武田氏)

また、確認作業についても、以前は紙とExcel®を併用し、申請書と会計データの突き合わせを行う必要があった。しかし現在では承認データが直接『PCAクラウド 公益法人会計』に反映されるため、確認作業にかかる時間と労力も大幅に圧縮されている。

「以前はExcelの管理表と会計データを突き合わせて、間違いがないか何度も確認していました。今はGaroonと『PCAクラウド 公益法人会計』の情報がリンクしているので、チェック作業にかける時間も短縮され、処理の流れがずいぶんスムーズになりました」(兵頭氏)

さらに、経費の処理状況がGaroon上で可視化されるようになったことで、承認者・申請者・経理担当者の間で「どこで止まっているのか」「いつ処理されたのか」といった進捗をリアルタイムに把握できるようになった。紙の運用ではどうしても発生していた「稟議書がどこにあるかわからない」「承認までに時間がかかる」といったボトルネックも、Garoonの導入によって解消されている。

構築システム概要

指定正味財産も確実に管理──『PCAクラウド 公益法人会計』 で精度を向上

資金管理の精度が向上したことも大きなメリットの一つだ。チャイルド・ファンド・ジャパンでは、寄付金や遺贈寄付、政府系助成金など、複数の資金源を扱う。こうした資金の多くは「使途が指定」された指定正味財産に該当し、管理の厳格さが求められる。

そこで、『PCAクラウド 公益法人会計』の資金区分や事業区分管理機能を活用することで、指定正味財産を含む資金管理の精度が向上。仕訳の段階で資金区分を明確に設定できるため、使途別の残高も正確に把握でき、報告や監査対応もスムーズになった。

ドナー(助成元・寄付者)ごとの収支管理という課題にも、『PCAクラウド 公益法人会計』の機能を応用することが可能だ。『PCAクラウド 公益法人会計』の事業グループ機能を活用することで、助成元別の収支整理がしやすくなり、よりタイムリーな財務情報の把握が可能になる。

「資金使途が限られている助成金も多いので、管理がずれると後で修正が大変でした。『PCAクラウド 公益法人会計』で指定正味財産の管理がしやすくなり、さらにGaroonとの連携で、申請・承認の流れが整理され、会計処理までの手戻りも少なくなりました」(武田氏)

場所を問わず会計データにアクセス可能──柔軟な働き方と統制強化を両立

クラウド環境を活用することで、働き方にも大きな変化が生まれている。特に、経理担当者は在宅勤務を基本としており、自宅から『PCAクラウド 公益法人会計』の会計データにアクセスし、日常の仕訳や確認業務を行うことが可能になった。クラウド化によって、オフィスに出社しなくても業務を進められる環境が整ったことで、業務効率の向上と柔軟な働き方が両立している。

「在宅勤務のため、自宅で会計データを直接入力できるのは本当に助かっています。スタンドアロンのままだったら難しかったですし、クラウド化したことで日々の業務がスムーズになりました」(総務経理部 経理課 課長 杉山 英樹 氏)

クラウド上でデータを共有することで、複数の担当者が同じ情報にアクセスできるようになり、チーム全体の連携も強化された。承認状況や仕訳内容をその場で確認できるため、情報共有にかかる手間も削減。離れた場所からでも正確なデータに基づいて業務を進められることが、組織の統制力向上にもつながっている。

今後の課題と展望

チャイルド・ファンド・ジャパンでは、今後はさらなる会計基盤の強化に取り組んでいく方針だ。現在、海外拠点の会計情報はExcelベースで本部に集約しているが、今後はリアルタイムでの情報共有・自動化を目指している。これにより、現地と本部を結ぶ情報のタイムラグを解消し、より精度の高い会計管理を実現する考えだ。

2025年に同法人は設立から50周年を迎えた。長年にわたり国際協力活動を支えてきたその歩みを次の50年へとつなぐために、デジタルの力を活用した基盤整備は欠かせない。会計と業務プロセスを連携させ、より信頼性の高い運営体制を構築することで、支援者や社会に対する説明責任をさらに強化していく。

ピー・シー・エーから一言

  • 営業コメント

    このたびは『PCAクラウド 公益法人会計』をご採用いただき、誠にありがとうございます。
    公益法人様を目指すうえで、従来ご利用いただいておりましたNPO法人様向けの会計ソフトから切り替えをいただく事で、課題解決のお手伝いができ、私ども非常に嬉しく思っております。
    これからも末永く弊社ソフトをご利用いただき、業務改善・効率化に貢献できますと幸いです。

  • 開発コメント

    このたびは『PCAクラウド 公益法人会計』をご採用いただき、誠にありがとうございます。
    弊社製品をご利用いただくことで、指定正味財産を含む資金管理の精度向上や、Garoonとの連携によるペーパーレス化をはじめとした業務効率化にお役立てでき、大変うれしく思っております。

    今後も業務改善に貢献できるよう、品質向上および便利にご利用いただける機能の拡充に努めてまいります。

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