導入事例

日進化学株式会社 様

日進化学株式会社 様

『PCA給与X』+『就業管理クロノス』で、勤怠データの自動集計にとどまらず、社会保険業務の効率化にも成功。

1970年に創業した日進化学株式会社。エアゾール製品の製造からスタートした同社は、現在、化粧品や医薬部外品のOEM事業においても輝かしい実績を持つ。開発・製造した商品には誰もが知るヒット商品が並び、大手化粧品ブランドからも頼られる存在だ。会社の規模が拡大し従業員も増える中、スピーディーかつ確実な給与業務を行うために導入されたのが『PCA給与X』+『就業管理クロノス※1』だ。複雑な給与体系・勤務形態を持つ製造業の現場で、同システムがどのような効率化をもたらしたのかを伺った。

導入の狙いと効果

導入の狙い
  • 限界を感じていた自社設計の給与計算ソフトを見直したい。
  • 勤怠データの集計にかかる時間を削減したい。
  • 会社が成長し負担になっていた社会保険業務の手続きを軽減したい。
導入の効果
  • 『PCA給与X』なら迅速に給与計算、アフターサービスも充実。
  • 『就業管理クロノス』※1によって、ICカードをかざすだけで勤怠データを集計。
  • 『PCA給与X』で社会保険に関する業務を大幅に軽減。

導入システム

  • PCA給与X with SQL (3CAL)
  • PCA会計X with SQL (5CAL)
  • 就業管理クロノス※1

※ 1:『就業管理クロノス』『就業管理たんぽぽ』『テレタイムX-F』は、クロノス(株)の製品です。

導入企業とプロフィール

日進化学株式会社

日進化学株式会社

資本金2,400万円社員数300名
業務内容各種化粧品、医薬部外品、エアゾール製品の受託充填・加工・研究開発
所在地

本社 〒540-0036 大阪市中央区船越町2-4-6 船越センタービル5F

工場 和歌山工場(和歌山県伊都郡)

工場 橋本工場(和歌山県橋本市)

工場 富田林工場(大阪府富田林市)

創業1970年5月1日
営業品目医薬部外品・化粧品・家庭用品・自動車用品・工業用品等
URLhttp://www.nisshinkagaku.com/
企業理念

私たちは、人命を尊重、地球環境を考慮し、『活気あふれる豊かな企業』の実現に努めます。また、『確かな品質』をモットーに、常にお客様から喜ばれる満足度の高い商品づくりに挑戦いたします。

導入前の運用と課題

会社規模が拡大し、勤怠データの集計にかかる時間も増加

OEM(受託製造)により数々のヒット・コスメ商品を生み出している日進化学株式会社。開発力と製造力の双方に強く、昨年は和歌山県橋本市にも工場を新設。現在は本社以外に3つの工場を有し、従業員数は300名近くに及ぶ企業へと成長している。

同社では以前、自社設計した給与計算ソフトを使用していた。社員がAccess®によって組んだ給与計算ソフトで、10年以上にわたって使用されてきたが、徐々に使いづらさや機能の限界を感じるようになったという。例えば、摘要欄は設けていたものの、その内容を検索・閲覧できない事態がしばしば発生。Access®で作成したソフトのため、当然、詳細なマニュアルはなく、一般の給与ソフトのようなアフターサービスもない。加えて、給与処理にかける時間も負担となりつつあった。

「勤怠管理はタイムレコーダーを使い、各現場からタイムカードを送付してもらい、本社で手計算をしていました。当時すでに250名の従業員がおり、製造業の現場には様々な勤務区分の人々が働いており、給与計算は複雑です。また当社は給与の支払いサイクルを早めに設定しており、かなりタイトなスケジュールで給与処理を行っていました。今だから話せますが、朝4時に出社したこともありました」(執行役員 総務部部長 髙田和正氏)

そんなときに偶然、髙田氏が知ったのが『PCA給与』+『就業管理クロノス』(当時は『就業管理たんぽぽ※2』)によるICカードを利用した就業管理システムだった。同社では以前より『PCA会計』が使用されており、PCAソフトへの安心感もある。「勤怠データをそのまま給与ソフトに取り込める」ということがポイントとなり、2009年『PCA給与X』+『就業管理クロノス』が導入された。

日進化学株式会社 執行役員 総務部 部長 髙田 和正 氏
日進化学株式会社
執行役員 総務部 部長
髙田 和正 氏

導入後の効果

『PCA給与X』+『就業管理クロノス』で勤怠データを自動集計

『PCA給与X』+『就業管理クロノス』では、次のような流れで給与処理が行われる。まず出勤した従業員はICカードを『テレタイムX-F※3』(タイムレコーダー)にかざす。カードリーダーに通す手間が必要ないので、朝の出勤時でも混雑の不安がない。取り込まれた打刻データは自動的にエラーや不備がないかが確認される。勤怠データの締日にはエラーが残っていないか自動確認され、問題がなければそのまま『就業管理クロノス』から勤怠データを出力し、『PCA給与X』へ受け入れる。その後は迅速に給与の支払い処理へと進む。

なおカードリーダーを通さずカードを本体にかざすだけのシステムは、水や油などを扱う環境にも強く、工場などでの使用にも適している。

圧倒的に便利に感じているのは「社会保険業務の効率化」

『PCA給与X』+『就業管理クロノス』の導入によって、給与業務にかける時間を大幅に削減できた同社だが、一番大きかったのは「勤怠計算よりも社会保険業務の効率化」だと評価する。

「このシステムは、ただ勤怠データの計算が楽になるというレベルではありません。そもそも以前の自社設計ソフトでもある程度勤怠計算はできていました。今回の導入で圧倒的に便利になったのは、社会保険の部分です」(髙田氏)

『PCA給与X』では、労力がかかりがちな社会保険提出書類を簡単に作成できる。算定基礎届では新等級への反映が楽にでき、対象月になると社員マスターの標準報酬が自動的に書き換えられる。1度賞与データを入力すれば、賞与明細書、賞与支給控除一覧表など賞与関連の帳票すべてに反映され、提出用の形式にそった賞与支払届も出力できる。保険料率・交通費非課税限度額は期間ごとに管理でき、集計期間によって自動計算される。

「導入時に社会保険料率を正確に登録さえしておけば、もう間違えようがありません。また、管理帳票が充実しており、管理を一元化できたことも非常に便利に感じています」(髙田氏)

複数年の年末調整データの蓄積も可能に

『PCA給与』の特徴の一つとして、その会社独自の計算式の応用や、集計・検索のしやすさがある。同社のような製造業の場合、現場の賃金体系は複雑になり部署によって手当の種類も異なる。そのため従業員それぞれに計算式が必要になるが、その点も基本的には問題なく利用できている。

「例えば勤怠支給控除一覧表で残業時間を課ごとで確認でき、業務改善の提案などに利用できます。労働保険や介護保険の集計もしやすいですね。なお年末調整については、新しく機能が加わったので、今後はもっと充実させて使おうと考えているところです」(総務部 係長 尾郷道昭氏)

『PCA給与X』では、年末調整については、源泉徴収票や年末調整一覧表などのレイアウトが変更になっても、該当年度のレイアウトでの出力ができる。そのため過去の年末調整の出力が可能だ。

幅広い企業会計に対応できるキャッシュ・フロー計算書への期待

同社では『PCA会計X』も導入されている。主に総務部では総勘定元帳や合計残高試算表などが使われており、各工場で入力された小口現金入力データは、本社で取りまとめて処理されている。髙田氏と尾郷氏が入社する以前から、すでに同社では長年PCA製品を使用してきた。

「おそらく当社ではPCAソフトを90年代半ばから使用しているのではないでしょうか。私どもは他社ソフトを使うことなく、すっかりPCAソフトの操作性に慣れてしまったのですが、それでも入力画面はわかりやすいと思いますし、Excel®との互換性が良いので、その点は非常に便利にフルに使わせてもらっています。あえて申し上げるなら、キャッシュ・フロー計算書については、もう少し柔軟性を求めたいです。当社では仕訳単位ではなく試算表レベルでの集計をしたい場合があり、結局Excel®を使っています。それぞれの企業に独自の企業会計がありますから、その柔軟性を今後はさらに期待しています」(髙田氏)

日進化学株式会社 総務部 係長 尾郷 道昭 氏
日進化学株式会社
総務部 係長
尾郷 道昭 氏
和歌山工場(和歌山県伊都郡)
和歌山工場(和歌山県伊都郡)
橋本工場(和歌山県橋本市)
橋本工場(和歌山県橋本市)
富田林工場(大阪府富田林市)
富田林工場(大阪府富田林市)
日進化学株式会社 HP
日進化学株式会社 HP
構築システム概要

今後の課題と展望

「対人間、対ひと」という業務をサポートできるソフト

着実に業績を伸ばし、300名近くの従業員を擁する企業に成長した同社において、人事・経理・給与計算などはすべて総務部4名で行っている。髙田氏・尾郷氏の両氏はともに総務の仕事全般を知る立場になるが、総務の仕事でもっとも難しいのは人事だと語る。

「やはり『対人間、対ひと』という仕事ですから、非常に難しいときもあります。採用から退職までの一連の手続きや、ときには従業員の不満に耳を傾けることも仕事です。『対人間、対ひと』という面では、『PCA給与X』の社員マスターはうまくできています。というのは社員の顔写真を登録できる点です。『今年の新入社員はこんな顔をしているのかぁ』と顔が見えることは、信頼関係を築いて会社をまとめていく上でとても重要です。まったく顔が見えない社員のデータを扱うのとは、また違ってくると思います」(髙田氏)

今後は、人事考課と『PCA給与X』を組み合わせて、さらなる業務の効率化を図りたいそうだ。「弊社の俸給表は100号俸まであるので以前のバージョンでは対応できませんでしたが、『PCA給与X』では200号まで登録ができるので、当社の人事考課のレベルに近い部分にまで登録ができます。今後は人事考課と『PCA給与X』を組み合わせて、より人事に関する業務の効率化を促進していきたいです」(尾郷氏)

同社は年間1000~1200種類もの商品を製造しており、積極的に若い人材の開発部門への採用を進めている。同社がOEM事業によってヒット商品を生み出している背景にも、若い人々のニーズをつかみ、流行のさらなる先を見据えた開発を行っているからだ。今後もそんな従業員をサポートし「対人間、対ひと」の総務業務を安心して行うためにも、PCA製品への期待は大きい。

ピー・シー・エーから一言

  • PCA コメント

    『PCA給与X』、『就業管理クロノス』のご導入をありがとうございます。平成22年の労働基準法改正により残業時間の計算方法および管理方法が大幅に変更されており、御社と同様なスクラッチ型の勤怠・給与システムからの載せ替え商談が増加傾向にあります。ICカードとの連携で客観的な時間管理ができるだけでなく、社会保険の届出関係書類もパッケージ内で処理できますので、制度対応・変更時にはご安心いただけると思います。

    また、『PCA人事管理X』の導入もご検討いただけましたら、御社の総務業務で重要視されている「対人間、対ひと」という難しい側面を更にサポートさせていただけるかと思います。『PCA人事管理X』は従業員の情報を集めるだけでなく、その情報を利活用する法定帳票やシミュレーション機能をご用意しております。『PCA eDOCX』と連携することで、従業員別の届出書類(履歴書・労働契約書など)とのリンクも可能になります。ぜひ、ご検討のほど宜しくお願いいたします。

    これからもご利用頂きやすい製品づくりを行ってまいりますので、引き続きPCA製品のご愛顧のほどを宜しくお願いいたします。

  • 『PCA会計』開発チーム コメント

    貴重なご意見ありがとうございます。
    『PCA会計Ⅹ』がキャッシュ・フロー計算書の作成を仕訳の積み上げ計算式にしている理由は、試算表残高から補正して作成する一般的な集計方法の場合、手作業での集計と同じで、集計担当のスキルによって結果が異なるとか、補正が漏れていることに気が付かないケースが考えられるためです。
    積み上げ式の場合、計算根拠を仕訳明細で表示できる、計算結果が集計担当のスキルに依存しない(自動集計なので誰でも処理できる)、全ての取引が網羅的に処理される、という点で『PCA会計Ⅹ』は積み上げ計算式にしています。

    ただし、会計処理の方法や仕訳訂正の入力の仕方によっては自動集計の結果に入り繰りが出る場合はありえますので、補正の仕訳などが必要な場面も考えられます。

    補正の仕訳の追加や試算表レベルでの集計は、今後の検討課題とさせていただきます。

    また、長年PCA会計を使っていただき、とてもうれしく思います!

    これからも皆様のお役に立つようなソフトの開発を目指して参ります。

    今後とも、よろしくお願いいたします。

様々な導入事例をまとめたガイドブックをはじめ
各製品の資料も是非ご覧ください。