導入事例

松阪興産株式会社 様

松阪興産株式会社 様

クラウドAPIによって給与・人事の基幹システムと『PCA給与X』『PCA人事管理X』とを連携。事業発展の基になった「内製化」を支えられる人事管理システム

昭和29年に土木・建設資材事業から始まった松阪興産。現在、主軸の建設資材・骨材事業を中心に、住宅建設、システム開発、さらに農業とさまざまな領域で事業を行っている。グループ全体で約500名の従業員を擁する企業へ成長した同社が、給与・人事管理ソフトとして選んだのが『PCA給与X』『PCA人事管理X』だ。「自社でできることは自社内で」という内製化の方針から、人事管理にはとりわけ力を入れている同社。PCAソフトが同社の内製化に、どう活かされようとしているのかを伺った。

導入の狙いと効果

導入の狙い
  • 以前の給与・人事管理ソフトのサポートが切れ保守料もアップ。コストを抑えた人事管理システムが欲しい。
  • 様々な業種に展開しているため給与・人事管理も複雑。これらを解決できる人事管理システムにしたい。
導入の効果
  • 『PCA給与X』『PCA人事管理X』なら「支給・控除項目」の多さという条件にもマッチし、以前のソフトよりコストを抑えて導入が可能。
  • クラウドAPIを利用することで、同社の給与・人事の基幹システムと連携させたカスタマイズが可能。複雑な給与・人事管理にも対応できる。

導入システム

  • PCA給与X for SQL 3CAL
  • PCA人事管理X for SQL 3CAL
  • PCAクラウドAPI※1

※1:『PCAクラウドAPI』により開発した、カスタマイズプログラムが利用できるサービスです。

導入企業とプロフィール

松阪興産株式会社

資本金1億円社員数445名
主業種建設資材製造販売
事業種目砂、砂利、砕石製造販売/コンクリート二次製品製造販売/アスファルト合材製造販売/生コンクリート製造販売/土木工事一式/測量業/宅地建物取引業/建築工事の設計及び施工/廃棄収集処理、リサイクル/住宅事業/コンピュータ事業(ソフト設計・開発・販売等)/育苗培土製造販売/損害保険代理店業務/労働者派遣事業/試験及び検査業務/農産物の生産、加工及び販売/鉄筋溶接金網製造、加工、販売/第一種貨物利用運送事業/電気工事業/上記に付帯する一切の業務
本社所在地〒515-0005 三重県松阪市鎌田町253番地5 中川ビル3F
設立年月日昭和29年2月2日
URLhttp://www.matsusaka-kosan.co.jp
会社概要

弊社は創業以来、常に地域社会のみなさまに『貢献』し『信頼』に応えるべく『技術力』の向上に努めてまいりました。

近年のますます高度で多角的に進んでいく変革の時代に挑戦するため、斬新な発想と大胆な行動力をもって、日々奮闘努力しております。

また、現在ご愛顧いただいております商品群につきましても、更なる充実と、品質の技術水準向上に努め、社員一同限りない前進を続けてまいります。

みなさまのより一層のご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

導入前の運用と課題

給与体系の見直しとともに、給与・人事管理ソフトも一新

建設資材・骨材事業から、住宅建設、システム開発、育苗培土農業など、多彩な事業領域を持つ松阪興産株式会社。事業所は三重県・愛知県を中心に北は宮城県、西は兵庫県まで広域に展開している。事業の拡大とともに従業員の数も増え、現在はグループ全体で約500名を擁する規模にまで成長している。

順調に事業を伸ばす松阪興産では、これまで他社ソフトウェアメーカーの給与・人事管理ソフトを導入していたが、それらをPCAソフトへ切り替えたのには次のような理由があった。

「まず1つめの理由は、以前契約していたソフトウェアメーカーの保守料が上がり、年間のコストが一気に高くなることがわかりました。またサポートも切れてしまうと。そして2つめの理由は、昭和29年に設立した当社が62期を迎えることになり、給与体系を再度見直して、従業員が働きやすい環境を整えるプロジェクトを立ち上げたのです。そこで給与・人事管理ソフトも思い切って切り替えようと考えました」(システム事業部 マナックシステムズ 事業部長 横山伸明氏)

松阪興産株式会社 システム事業部 マナックシステムズ 事業部長 横山 伸明 氏
松阪興産株式会社
システム事業部 マナックシステムズ
事業部長
横山 伸明 氏

選定のポイント

『PCA給与X』では支給・控除項目が大幅に増加

事業の領域が複数、しかもまったく異なるフィールドにまたがる同社では、当然、給与体系や給与計算、人事管理は複雑になる。そこで新しい給与・人事管理ソフトの条件として、①支給・控除項目が多いこと。②同社で作成した給与・人事管理の基幹システムと連携させられるようカスタマイズができること。この2つは外せなかったという。

「他にも決め手となったポイントはあります。当社のお客様の中には、『PCA商魂』『PCA商管』をお使いの会社様も多く、販売管理ソフトの使いやすさは聞いていました。『PCA給与』の支給・控除項目の多さも、お客様から教えていただきました。また、当社はカスタマイズが必要な部分があるのですが、その点をPCAに相談したところ、営業の担当者が足繁く通って話を聞いてくれました。以前使用していたソフトウェアメーカーではこのような対応をとってもらえなかったので、PCAの担当者の熱心さも決め手でした」(横山氏)

導入後の効果

PCAなら同社オリジナルの基幹システムとカスタマイズして運用可能

現在、松阪興産では『PCA給与X』『PCA人事管理X』の本稼働に向けて動いている最中だ。予定では2014年8月からの本稼働を目指していたが、以前のソフトからのデータ移行に時間がかかってしまい、また同社の複雑な給与・人事管理システムとの連携も必要だった。※2:【取材後記】

「建設資材、生コン工場、太陽光発電、ハードウェアのコンピュータからソフト開発、そして農業……。ここまで幅広い事業を行っている会社はあまり多くないと思います。加えて当社では、これらのまったく違う職種の従業員を、同じ等級で査定・評価しています。いつ職種が変更しても査定・評価しやすく、またいつ職種が増えても対応できるようにするためです。しかしこれが一般のパッケージソフトでは対応しきれない部分でした。そのためこれらを処理する当社オリジナルの給与・人事管理の基幹システムを連携させるカスタマイズが必要で、それに対応できたのがPCAでした」(横山氏)

松阪興産の給与システムを可能にするために用いられたのがクラウドAPIだった。
なお、選定のポイントであった『PCA給与X』の支給・控除項目の多さは評判通りで、まったくカスタマイズすることなく利用できているそうだ。『PCA給与X』では支給・控除項目を自由に設定できる。例えば勤怠時間・勤怠数値などの項目を設定でき、これらの自由に設定できる項目と計算式を併せて利用できる。最大で999件の給与体系を処理でき、それぞれの体系ごとに支給控除の設定ができる。そのため以前よりも柔軟な給与計算が可能だ。

保険関連の帳票を簡単に出力。そのままスムーズに提出できる

『PCA給与X』のメリットとして、帳票類の便利さが評価されている。「以前のシステムと比べて大きく変わったのが、社会保険の提出書類の作成を簡単でスピーディーにできることです。まだ本稼働にはいたっていないのですが、最初の印象として『なるほど、これは便利に使えるなあ』と感じました」(管理部 総務課 係長 谷口智哉氏)

『PCA給与X』の社会保険関連の帳票(月額変更届、算定基礎届)は、集計結果を実際の提出書類のフォーマットで出力できる。そのためスピーディーに提出しやすいが、現場で集計後の確認もしやすいメリットがある。新等級の反映はもちろん、保険料率や交通費非課税限度額などを期間ごとに管理・自動計算でき、標準報酬決定通知書のファイル出力も可能だ。

シンプルなインターフェイスなので、使いたい機能にたどり着きやすい

『PCA給与X』『PCA人事管理X』のインターフェイスのよさも、今回のソフトの一新で印象的な点だという。

「インターフェイスがわかりやすい、見やすい、簡素であるということは、実際に現場で入力する立場から見て、とても大切なことだと思います。今はまだ操作に慣れていないため、機能をあちこち探す状況が続いているのですが、以前のソフトは慣れていても機能やボタンを探すことがありました。しかしPCAは一度慣れた後は、探している機能へたどり着きやすいのではないかと感じています。多くの企業では分厚いマニュアルをじっくり読み込む時間はないのが実情だと思います。ですからインターフェイスがわかりやすく、簡単に使えることは、業務の効率化・迅速化において重要な意味を持つと思います」(谷口氏)

なお、次のようなご意見もいただいた。

「地方都市の中小企業での使用をもう少し具体的にイメージしてもらえると、より便利な仕様になるのではないでしょうか。例えば地方はマイカー出勤が多く、手当も通勤距離で計算している企業が多いと思います。そこで通勤距離を社員データのどこかにメモ的に付けられる箇所があるといいですね。備考欄を使う方法もあるのでしょうが、通勤距離という独立した項目が欲しい地方企業は多いと思います。また、計算式についてもあらかじめ設定されている数式がもっとあってもよいのにと思います。地方に限らず中小企業にはローカルルールが多いため、これらを全て反映するのは難しいとは思いますが、割りと使われていそうな計算式がない点は気になりました」(谷口氏)

2:【取材後記】
2014年12月分の賞与取込(会計ソフトへ)も無事に終了し、2015年1月より本稼働している。
2015年6月には給与データの会計システム連動も完了し、順調に連携範囲の拡張が進んでいる。
松阪興産株式会社 管理部 総務課 係長 谷口 智哉 氏
松阪興産株式会社
管理部 総務課 係長
谷口 智哉 氏
松阪興産株式会社 管理部 人事総務課係 篠木 朋美 氏
松阪興産株式会社
管理部 人事総務課係
篠木 朋美 氏
【PCAクラウドAPI】
パッケージ版でも、クラウド版でも、柔軟なカスタマイズが可能
『PCA Xシリーズ』の業務データを外部から利用するための『PCAクラウドAPI』を活用することで、モバイル端末や外部システム等をつなぐことが可能です。マスターやデータ連携がよりシームレスになり、更なる業務の効率化が実現できます。
取材の様子
取材の様子
システム事業部入口
システム事業部入口
構築システム概要

今後の展望

「自社内でできることは自社内で行う」内製化の方針を支えられる給与・人事管理システムに

松阪興産が給与・人事管理に力を注いでいるのは、「自分たちでできることは自分たちでする」という内製化の方針が大きく影響しているからだという。

「なるべく外注を減らして、自社内でお金を生み出す内製化を行うには、なんでもできる人材が必要になります。今後も社内を横断的に異動して、なんでもできる社員を育てていく必要があり、当社では数十人単位での人事異動が珍しくありません。『PCA給与X』『PCA人事X』を活用して、社員のライセンスや技術、過去の異動履歴などを簡単に検索・抽出できる機能をフル活用していきたいです。『PCA給与X』『PCA人事管理X』をいざ軌道に乗せたら、当社の内製化の方針にとても合う利用ができると期待しています」(横山氏)

同社が幅広い事業領域を持っているのも、「まずは自分たちでやってみる」という内製化の考えから展開していったものだという。同社システム事業部 マナックシステムズでは看護師向けのスケジューリングソフトから骨材出荷用のソフトまで販売しており、とりわけ骨材出荷管理システムは自社内に建材・コンクリート事業を持つ同社ならではの品質が評価されている。「PCAの力も借りながら、当社の強みを生かし、今後もさらに事業を全国的に発展させていきたいと思います」(横山氏)

システム事業部入口
松阪興産株式会社 HP

ピー・シー・エーから一言

  • PCA コメント

    この度は『PCA給与X』『PCA人事管理X』をご採用いただきまして誠にありがとうございます。

    他社ソフトからの切り替えとのことですが、保守料などコスト面だけではなく、『PCA給与X』の豊富な支給控除項目・給与体系マスターは、御社のような広い事業領域をお持ちの企業様にもフィットしやすい機能かと思います。

    また、御社独自の複雑な査定・評価システムとの連携には『PCAクラウドAPI』によるカスタマイズをご利用していただきましてありがとうございます。

    外部システムと連携しやすいインターフェースをご用意させていただきましたが、人事・給与業務上でご利用いただけるケースは余り多くはございませんでした。連動させるマスターやデータを業務や法令に沿って解析し、実装化することがなかなか難しいからかと思われますが、高い業務ノウハウや技術力をお持ちだからこそ実現できた連携かと思います。

    このような実例があることで『PCAクラウドAPI』の有効性が証明でき嬉しく思います。

  • 『PCA給与・人事』開発チーム コメント

    『PCA給与X』『PCA人事管理X』をご利用いただきまして誠にありがとうございます。

    次の『PCA給与X』Rev.4.20(2015年9月リリース予定)では、通勤距離を使った計算ができるように機能追加しております。

    計算式については事業所によって様々の考え方であることは認識しておりますが、幾つかのパターンに分類することはできるかと思います。

    各分類ごとに参考となりそうなテンプレートを用意し、個々の設定を行えるような、より簡単に、よりスピーディに計算式を作成できるような機能改善をしていきたいと思います。

    引き続き『PCA給与X』『PCA人事管理X』をご愛顧のほど宜しくお願いいたします。

  • PCA コメント

    『PCA Xシリーズ』のインターフェースをお褒めいただき恐縮です。

    リニューアルした『PCA Xシリーズ』は、見た目のデザインだけでなく、業務にフィットするようメニュー・マスターの再配置を行いました。

    簡素でわかりやすく見やすいインターフェースとすることで初めて触れられるお客様にも慣れ親しんでいただきたいと考えております。

    従来からご利用いただいているお客様からは、場所が変わってわかりづらいとのお声を頂戴することもございますが、慣れていただけますと業務効率が向上できると確信しております。

    今後も法改正対応や業務改善機能を追加できるように善処いたしますので、引き続きPCA製品の新機能をご活用いただけましたら幸いです。

様々な導入事例をまとめたガイドブックをはじめ
各製品の資料も是非ご覧ください。